a quiet trance
ライブ・アルバム「Feast」をリリースしたばかりのAURORA、ですが今年に入ってからライブは一回(恵比寿NOS)しかやっていませんでした。特殊な音だけに場所を選ぶような気もするのですが、最近イイ感じの場所で演奏させてもらいました。
at Sheherazade, Biwako (pic by Wackie)
8月18日、琵琶湖のほとりでサンセット・ライブ。昨年何度かやった、即興的な長尺のミニマル・アコースティック・セットでした。ハウス〜テクノ的なミニマリズムをギター2本のセッションに置き換え異化する、というAURORA結成当初のコンセプトのひとつは、こういう時に顔をのぞかせます。
at DUO Music Exchange, Shibuya (pic by Sosh)
10月10日、カリフォルニアから来た双子のジャズ・ユニット、The Mattson 2の前座として早い時間にギター2本のみで演奏しました。タブラ奏者の瀬川UKO不在でライブをやるのはかなり久しぶりだったのですが、琵琶湖ライブの後から2ギターでの、いわゆる曲作りを少しずつやっていたこともあり、短めの曲を繋いでいくという、今までには無かったスタイルでのライブ演奏となりました。まあ、今までは一体どういうことなんだという話ですが。まだ荒削りだが、アコースティック・ギターの音波が会場を包み込むように、新たな局面の到来を(ひとまず我々に!)告げました。
この静かなる恍惚、は自身のDJプレイから紡ぎ出されるハウスやテクノ・ミュージックからのフィードバックがその基盤にありつつ、今日的な狂躁の文化に進んで背を向けています。また、変性意識をもたらすほどの高次のダンス、DJプレイ時に訪れるコア・カーム(core calm、言い方が適当か分かりませんが)を表現しているような不思議な感覚もあります。いずれにしても反現代的ですが、そんなあれこれがギターというポピュラーで西洋音階の楽器に落とし込まれているのが面白いんじゃないか、と勝手に思っています。ギターというのは包容力があるんですね。
11月26日には「Feast」のリリース・パーティとして恵比寿NOSでのワンマン・ライブが控えています。興味を持たれた方はぜひ足を運んでみてください。