追想
スピードが命とも思われるブログに一週間前の出来事に想いを巡らすのもどうかと思いますが…
偶数月の第一土曜日(金曜日もイレギュラーであり)はAIRでのgroundrhythm。先日AIRの8周年だったので、そのオープン年から続けているこちらも8歳になる。いろいろと大変な時期もあったが、何とか続けさせて頂いている。10月3日も多くの方に遊びに来て頂き、熱い夜を彩り過ごすことが出来て感謝します。
クラブやDJ、パーティーに関する言説には”Don’t think, feel”とブルース・リー的に距離を置いてきたつもりだが、このAIRでのgroundrhythmを隔月で年6回、やっていると毎回あれこれと考えさせられることが多い。もちろん良い意味で。
クラブDJを箱のレギュラーとして始めたのが93年頃、今はもうないが青山にあった真空管といういわゆる小箱クラブで、それも平日火曜日とか木曜日を帯で毎週、やっていた。DJプレイ・スタイルは今と違ってレア・グルーヴ、ジャズ的なものだったが、お客さんのスタンスは箱に遊びに来ているのでDJが誰とかほぼ関係ない、つまり箱の営業と自身の表現欲求みたいなものの接点に常に立っている感じ。
その当時とは比べようもないし、今では多くのファンの方々にも足を運んでもらってるが、AIRでやっている実感は、DJがアーティストのような立ち位置を確立している今のご時世においても、どちらかと言うとそっちに近い。
これはどういう在り方が良いか悪いか、ということをトピックとしているのでは全くないが、それ以前に本質的な問いかけを孕んでいることに気付く。つまりクラブDJとはそもそも何なのかと。これに対するひとつの答えは今となっては無い。答えが無いということが、その多様性や再帰的現状を物語っている。
カオスの矢面に立つ、これほどスリリングなことはそうそう無い。気にすることと言えばもはや瞬間に対する感応力、エネルギーの交感といったスピリチュアルめいたこと、時間をいかに濃密に編み上げることが出来るのか。自分で言うのはこそばゆいが、アーティストとしていかに利他的に振る舞えるのか。それらをトランス寸前の運動として実行出来るのか?
長くなるのでまた今度にします。今宵はageHaのウォーターバーにて、アリーナはプログレッシヴ・トランスの雄Son Kiteがメイン。それにしてもプログレッシヴ・トランスというジャンル名はスゴい。全てを超克しているような…